最新プライシングニュース vol.17

本日も世界の最新プライシングニュースのお届けしたいと思います!

では、さっそく以下の3本を紹介したいと思います。

1. AIによる価格調整は独禁法に違反するのか

公正取引委員会は3月31日、アルゴリズムや人工知能を通じた複数の企業による価格調整はカルテルに相当し、独占禁止法違反になる恐れがあるとの報告書を公表しました。 

この報告書ではDXやECの進展に伴い、多様な目的で価格調査や価格設定のアルゴリズムが用いられるようになっていくことで価格競争が活発になる一方、その利用の仕方によっては協調的な価格設定につながり、デジタルカルテル形成される可能性があると指摘されています。 

ここで問題とされているデジタルカルテルには先行研究から主に以下の4つの類型があるとされています。 

①Messenger型:アルゴリズムなどをコミュニケーションの手段として用いることで生じるカルテル。競争事業者間の意思連絡が存在していることを前提としていて例えば、とある会社が他の競合会社と販売価格を引き上げるアルゴリズムを共同で利用することで価格合意が形成されることが例として挙げられ 

②Hub and Spoke型:Messenger型と異なり、競争事業者間にコミュニケーションはないがそれら以外の第三者が媒介者となり価格のつり上げがなされる。 

Predictable Agent型各事象者が独自に、競争の制限を意図して他社の価格行動を察知し、自社の利益の最大化を目的として価格決定を行うこと。 

④Autonomous Machine型:大枠ではPredictable Agent型と一致しますが、Predictable Agent型と異なる点として「他社の価格行動を察知して黙示の協調行為を行うためにアルゴリズムを用いる」という主観的な意図を欠いたカルテルのこと 

今後、さらなる関連技術の進化に伴う価格設定の変化に関しては当社としても引き続き注視していく必要があると言えます。

原文記事はこちら

2.将来のフィンテック業界を変えるスタートアップ

次は次世代のフィンテック業界を支えるインドのスタートアップを紹介したいと思います 

インドでは現在、多くのモバイルウォレットが乱立していますが、その中でも今回紹介するBharatPeはそれらすべてのアプリを単一のQRコードで決済できるようにするという革新的なサービスを提供しています。 

さらに、このシステムを利用しての決済手数料は無料となっており、店舗側での導入にかかる期間も1日未満で抑えられるというところで、目下多くの店舗への導入が進んでいる状況です 

この企業は中小規模の店舗に対して、同時に行う少額貸付から利益を得ていて、このように銀行などが未だカバーできていない中小規模の店舗を中心にサービスを展開しております。

コーポレートサイトはこちら

3. ビットコインのボラティリティがこの3か月間で最も低くなった

ビットコインは長らくビットコインの批判のされるポイントとなっていた価格のボラティリティについて、現在、とある重要な指標によるとこの3か月間で最も低くなっていることがわかりました。 

1月中旬には年率145%を超えていたビットコインのボラティリティですが、3月下旬には一時年率75%まで下落を見せました。 

Denis Vinokourov氏は、このボラティリティの下落傾向についてCoinDeskにTelegramチャットで「減少傾向は、市場が横ばいの価格行動を期待していることを示唆している」と語っています。 

原文記事はこちら

本日は以上の3本の記事を紹介させて頂きました。今後はこちらで毎週プライシングに関する記事を発信していきますので、ぜひご覧ください!

関連記事

ページ上部へ戻る