最新プライシングニュース vol.58

本日も世界の最新プライシングニュースをお届けしたいと思います!

では、さっそく以下の3本を紹介します。

1. WHO推奨のコロナ治療薬 価格はジェネリック薬なら400分の1

世界保健機関(WHO)は1月14日、新型コロナウイルス感染症の重症者の治療薬として「バリシチニブを強く勧める」との指針を発表しました。「バリシチニブ」は、日本では関節リウマチなどの薬として承認されている飲み薬で、昨年4月には新型コロナによる肺炎の治療薬として適応が追加されました。

国境なき医師団(MSF)は、この薬の普及が特許の独占によって妨げられないよう各国政府に早急の対策を求めています。

WHOがこれまでに推奨した新型コロナ治療薬のなかで、トシリズマブとサリルマブはともに薬価が高く、多くの低・中所得国で供給不足が続いています。バリシチニブは似た効果を持つため、入院患者にとって代替薬になると期待されています。

バリシチニブは、関節リウマチなどに使用する薬としてすでに承認されています。また、インドやバングラデシュではジェネリック薬(後発薬)が出回っているので、特許をもつ米製薬イーライリリーが設定している価格よりもはるかに安く手に入ります。インドでは5.50米ドル(約629円)、バングラデシュでの最安価格は6.70米ドル(約767円)となっていて、これはイーライリリーが7月に提示した2326米ドル(約26万6187円)という法外な価格の約400分の1になっています。

しかし多くの国ではバリシチニブが特許で独占状態にあるため、ジェネリック薬の入手を期待できません。イーライリリーはコロナの感染拡大が深刻な国々を含む多くの地域で特許を申請または取得しています。

バリシチニブはまた、「知的所有権の貿易関連の側面に関する協定 (TRIPS協定)」の義務免除が急務であることを新たに示しています。世界貿易機関(WTO)加盟国が、特許権を含む知的財産権の保護義務を一時的に免除されれば、新型コロナの医療ツールの生産拡大と普及を妨げる法的な壁を包括的に取り除くことができます。これはジェネリック医薬品の製造・供給を阻止しようとする特許や出願中の特許も対象となります。

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2. W杯カタール大会チケット申し込み開始 購入プランは4種類

20221121日に開幕されるW杯カタール大会のチケット申し込みが19日から始まりました。第1回申込期間は28日午後1時(日本時間同日午後7時)までです。ファンはさまざまなプランの中から好きなプランで申し込みができ、規定の人数以上に人気が集中した試合については抽選が行われるといった仕組みになっています。

チケット価格は過去のW杯同様に地元ファンが最優先され、カタール居住者は40カタールリヤル(約1260円)からチケットが購入可能です。

 W杯実行委員会CEOのナセル・アルカテル氏は「中東、そしてアラブ世界で初めてのW杯は桁外れのイベントになります。世界中のファンがサッカーへの情熱を分かち合い、新たな文化を経験し、この国、そして地域が提供するすべてのものを楽しむ。カタールと関係者一同はそれを待ち切れない思いです」とコメントしました。

 チケットは全4種です。開幕戦から決勝戦まで申し込める「個別チケット」、1次リーグ初戦から、ファンのお目当てのチームに特化した「特定チームチケット」、4つの異なるスタジアムでの試合が見られる「4スタジアムチケット」、体の不自由なファンに向けた「アクセシビリティチケット」といったラインナップになっています。

 「アクセシビリティチケット」以外は、28日の第1回申込期間が終了した後、抽選が当選したかどうかにかかわらず、メールで結果が通知されます。またW杯本大会の組み合わせ抽選(41日)までに、第2回チケット申し込みがあります。詳細は後日発表予定とのことです。

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3. 555.55カラットの黒ダイヤが競売に 

競売大手のサザビーズがアラブ首長国連邦(UAE)ドバイで、本当にこの世の外からやってきた555.55カラットのブラックダイヤモンド(黒ダイヤ)を公開しました。

サザビーズが「エニグマ」と名付けたこのダイヤモンドは宇宙からやってきました。流れ星の衝突か、「ダイヤモンドを含んだ」小惑星が地球にぶつかって生み出されたとみられています。

この大きさの天然黒ダイヤは非常に珍しいとのことで、最高500万ポンド(約7億8000万円)での落札が予想されています。

専門家ニキータ・ビナニ氏は当該のダイヤモンドを「真の自然の驚異」と呼び、「このダイヤの販売は、人類が知る、宇宙の驚異のひとつを手にする一生に一度の機会だ」と述べています。

当該ブラックダイヤモンドの競売は2月3日から9日にオンラインで行われ、支払いは暗号資産(仮想通貨)でも受け付けるようです。

現在いくつかの競売会社が、絵画や「NFT(非代替性トークン)」アートなど高額な品物について暗号資産を使った支払いの受け入れを始めています。NFTはブロックチェーン技術に裏打ちされ、デジタルの芸術品や収集物の所有権の譲渡に使われるようになってきました。サザビーズのチャールズ・スチュワート最高経営責任者(CEO)は昨年4月、CNNの取材に対し、NFTや暗号通貨はアート市場を拡大させるものだとの見方を示していました。

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本日は以上の3本の記事を紹介させて頂きました。今後もこちらで毎週プライシングに関する記事を発信していきますので、ぜひご覧ください!

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