最新プライシングニュース vol.3

本日も世界の最新プライシングニュースをお届けしたいと思います!

今回は以下の3本を紹介したいと思います。

1. 消費財向けのリアルタイム価格ツールを提供するDatasembly社が11億円を資金調達 

リアルタイムで推奨価格を弾き出すツールを提供するDatasembly社は、11億円を調達した。CEOであるBen Reich氏は現在の消費財の値付けがあて当てずっぽうだと指摘する。創業者の2人は、元々小売事業者のデータ解析を行っていた。間も無く彼らは、そうした事業者による数億円単位の決断が正しくデータに基づいていないことを発見する。2人は首都ワシントンDCで自らDatasemblyを立ち上げ、企業が消費財の値付けをする際に必要なデータを提供するソフトウェアを開発している。既に、同社は5つもの大口取引先と契約しており、今回の11億円に及ぶ資金は、今後より事業を拡大するために使用される。 

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2. ダイナミックプライシングによって私たちの飛行機チケット代は影響されるのだろうか? 

多くの旅行者はエコノミークラスのチケットをどこで買おうと当然同じ値段だと思っている。ラッセルもその1人だった。彼は妻のために航空券を予約しようと、ユナイテッド航空のスマホアプリから料金が6万円だと確認した。その後に、パソコンからUnited.com(ユナイテッド航空のオンラインウェブサイト)を確認した。するとパソコンからアクセスした際に、彼が高頻度で旅行を行う者だと特定され、料金は7万2千円にも跳ね上がった。この1万円以上の違いに困惑したラッセルは、ユナイテッドに直接電話で予約しようと決めた。電話をしたところなんと、電話予約では5千円の追加料金が課された。「ユナイテッドの常連客である私がなぜ5千円ものサービス料を払う必要があるのか」とラッセルは憤慨した。後ほどクレームを提出したブレットにユナイテッド側から5千円の返金が行われ、ひと段落した。 

座席クラス毎に異なる価格が設定されているのは周知の事実だろう。しかし、顧客毎に価格を変えているという事実は未だに認知されておらず物議を醸している。他人の航空券より自分の航空券代の方が高くて嬉しい人はいないだろうから、ダイナミックプライシングに利点を見出す人はそう多くない。航空券を購入する際にダイナミックプライシングを回避する方法を2つ紹介しよう。1つ目はブラウザの「プライベートモード」を使用するという方法だ。2つ目はVPNを使用する方法だ。あなたの住んでいる国以外の国のIPアドレスを選択し、予約サイトに接続すると料金が安くなるケースがあるという。ただ顧客情報を解析し、人それぞれ異なった価格を提示するダイナミックプライシングに拒否反応を示す人は、アメリカでは依然多いのである。 

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3. NFLのラスベガスレイダースはチケット売上損失が600億円になると推定 

米・ネバダ州パラダイスに本拠地を構えるラスベガスライダースは、スタジアムにファンを呼び戻さない決定を下した。TicketIQ(チケットサーチエンジン)によると、ライダースがこれによって被る損失は600億円と推計される。これほどの損失はNFLチームの中でも最大である。ライダースはNFLの中でも高額なチケット転売が行われることで有名であり、チケット一枚あたり12万円に及ぶことも珍しくない。 

コロナ渦では、ファンがいない状態での試合が常態化するだろう。デンバー・ブロンコスやダラス・カウボーイズといった他の人気チームも500億円以上のチケット売上損失を計上すると推計される。こうした金額の損失が全32チームで発生すると、膨大な損失になることは避けられない。 

NFLが今秋のどこかのタイミングでシーズン開幕を迎えると仮定するのであれば、各チームは多くの決断を迫られる。「どこの会場で開催するか」、「何名のファンをスタジアムに呼ぶか」、「どのファンなら会場に入場しておいか」、「チケット価格をいくらに設定するか」などが挙げられる。一つ確実なのは、どのような措置がとられようともNFLはコロナによる大打撃を受けるということだ。このように、コロナウイルスは依然アメリカ経済に大きな影響を及ぼしている。 

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本日は以上の3本の記事を紹介させて頂きました。今後はこちらで毎週プライシングに関する記事を発信していきますので、ぜひご覧ください!

(ダイナミックプラス 菊川)

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