次は、プライシングというよりはコストに関するニュースを紹介したいと思います。
現在、先進国を中心に各国がグリーン政策に対して積極的になり始めています。現に、日本でも昨年菅首相が2050年までに脱炭素社会の実現を目指すとの発言があり、話題になりました。しかし、その政策の実行を遅らせれば遅らせるほど、その国の経済にかかる影響が甚大なものになることがわかりました。
米の超党派のエネルギー政策会社エナジー・イノベーション・グループは、「2050年までに温室効果ガスの実質排出量ゼロ」を目指す政策に乗り出すまでに、あと10年待つ場合、どのくらいのコストが米国経済にかかるのかを分析しました。その結果、この施策を2030年に開始した場合は、年平均で7500億ドルものコストがかかるのに対し、今年開始した場合は一番コストがかかる年でも3200億ドルで済むということがわかりました。
この結果は、他の研究結果からの結果ともおおむね一致することがわかっていて、グリーン政策に今すぐ優先的に取り組むことが地球のためだけでなく、将来的には自国のためにもなることが示唆されます。
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