12.21 2020
更新日 6.7 2024
ダイナミックプライシングとは?基本から解説!!
ダイナミックプライシングを徹底解説!!
近頃、耳にすることが多くなったダイナミックプライシング。
その基本を、スポーツチケット販売を始め数多くのダイナミックプライシングシステムを手がけているダイナミックプラス社が解説致します。
ダイナミックプライシングの基本
ダイナミックプライシングは需要と供給の状況に合わせて価格を柔軟に変動させる仕組みです。
季節や予約タイミングにより需要が大きく変化する、ホテルや航空チケットで導入が始まりました。
需要が刻々と変化する時、価格を上手く変更することで、固定価格システムに比べ全体収益を増加させることができます。
ダイナミックプライシングの仕組み
ダイナミックプライシングで収益が増加する仕組みを固定価格の時と比較し説明します。
ある商材(製品・サービス)を10という価格で販売している状況を仮定します。
ダイナミックプライシングを導入することで、どのように収益が増加するか、3期に渡るシミュレーションをしましょう!
〜1期〜
1期では固定価格「10」の時、商材が(6)売れると仮定します。
ダイナミックプライシングでは収益を最大化する価格である「8」に値下げすることで、商材を(8)売ることができ収益が「4」増加します。
価格設定
固定価格
ダイナミックプライシング
今期収益
60 = 10 (価格) × 6 (数量)
64 = 8 (価格) × 8 (数量)
全体収益
60 = 60 (今期)
64 = 64 (今期)
〜2期〜
2期では需要が落ち着き、固定価格「10」で販売すると(2)しか売れないと仮定します。
この時、ダイナミックプライシングでは収益を最大化する価格「6」に値下げします。その結果、販売数が(6)になり、収益は「16」増加します。
このように需要が大きく落ちる時でも、ダイナミックプライシングは収益を増加させることができます。
価格設定
固定価格
ダイナミックプライシング
今期収益
20 = 10 (価格) × 2 (数量)
36 = 6 (価格) × 6 (数量)
全体収益
80 = 20 (今期) + 60 (累計)
100 = 36 (今期) + 64 (累計)
〜3期〜
最後の3期では、需要が上がり、固定価格「10」で販売すると(14)売れると仮定します。
ダイナミックプライシングでは収益を最大化する価格「12」に値上げすします。その結果、販売数は(12)に減少しますが、収益は「4」増加します。
このように、ダイナミックプライシンは需要が高い時、価格を上げることで需要を落ち着かせつつ、収益を上昇させることができます。
価格設定
固定価格
ダイナミックプライシング
今期収益
140 = 10 (価格) × 14 (数量)
144 = 12 (価格) × 12 (数量)
全体収益
220 = 140 (今期) + 80 (累計)
244 = 144 (今期) + 100 (累計)
ダイナミックプライシングを導入することで、合計「24」収益を増加させることができましたね。
今回の例では販売した数量も、固定価格では「22」個でしたがダイナミックプライシングでは「26」個と「4」増加しました。つまり、より多くの人にこの商材が届いたということです。
特に2期では価格が「6」にまで下がったので、これまで高くて購入していなかった新たな顧客を獲得できた可能性があります。
このように、世の中に新たな機会を創出できることも、ダイナミックプライシングの利点です。
ダイナミックプライシングはただ単に価格を上げるシステムではなく、需要と供給に合わせ価格を調節するシステムであることを理解いただけたら幸いです。
ダイナミックプライシングとは...
「ダイナミックプライシングは、価値と価格を最適化する手段の一つである。」とダイナミックプラス社は捉えています。
ダイナミックプライシングは、この記事でのシミュレーションのように、時間によって変化する需要に合わせ価格を調整します。そして、人々の感じる価値を価格に反映することができます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
少しでも、皆様のダイナミックプライシングへの理解に貢献できれば幸いです。
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