
はじめに
伊予鉄バス株式会社・瀬戸内運輸株式会社は、高速バス・路線バス・貸切バス事業を行っている企業です。
高速バス料金の最適化を目的に、2025年7月からダイナミックプライシングサービス「D+」をご導入いただきました。
今回は、伊予鉄バス株式会社で高速バス事業に関する管理業務を担当されている真田様に、本サービスをご導入いただくにあたり、当時の課題や導入後の変化などについて、詳しくお伺いしました。
【お話をお伺いした方】
伊予鉄バス株式会社 真田 誠司 様(自動車部業務課 バス運転業務、高速バス事業に関する管理業務を担当)
Q. 導入前はどのような課題がありましたか?
福岡線では、曜日や時間帯、繁忙期・閑散期によって需要の変動が大きい一方で、従来は固定運賃での販売が中心であったため、需要に応じた柔軟な価格設定ができないことが課題となっていました。
特に、繁忙期には早期満席となる一方で、閑散期や特定便では空席が発生しやすく、収益の最大化と輸送効率の向上の両立に難しさを感じていました。
また、需要動向を踏まえた価格調整を行う場合でも、手作業での設定や判断が必要で、担当者の負担が大きく、タイムリーな対応が難しいという運用面での課題もありました。
こうした背景から、需要に応じた価格設定を自動的かつ効率的に行える仕組みの必要性を感じ、ダイナミックプライシングの導入を検討するに至りました。
Q. 導入検討のきっかけは何でしたか?
需要の変動が大きい路線特性を踏まえ、収益性の向上と空席の有効活用を同時に実現できる施策の必要性を感じていました。
従来の固定運賃では、繁忙期と閑散期の差に十分対応することが難しく、社内でも需要に応じた柔軟な価格設定の在り方について議論が進むようになりました。
そのような中で、他路線や他社の取り組みを調査する中で「ダイナミックプライシング」に着目しました。
単なる価格変更ではなく、需要予測に基づいて自動的に価格調整が行える点や、運用負荷を抑えながら継続的な改善が可能である点に魅力を感じ、具体的な検討を開始しました。
また、将来的な人手不足や業務効率化への対応も見据え、属人的な判断に依存しない価格運用体制を構築する仕組みとして、システム導入の検討を本格化させました。
Q. 最終的な決め手は何でしたか?
最終的な決め手は、高速バスの運行実態に即した柔軟な価格設定が可能である点と、日々の運用負荷を抑えながら継続的に活用できる仕組みであったことです。
福岡線は需要変動が大きく、曜日や予約状況に応じた細やかな価格調整が求められます。その点、ダイナミックプライシングはこれらを自動的かつ分かりやすく管理できる仕組みが整っており、現場に無理のない形で運用できると感じました。
また、導入にあたっての丁寧な説明や設定支援、さらには導入後のフォロー体制が充実していたことも大きな要因です。システム導入に不慣れな部分がある中でも、安心してスタートできると判断できたことが、採用を後押ししました。
さらに、将来的な制度変更や運賃施策の見直しにも柔軟に対応できる拡張性を備えている点も、長期的な視点で高く評価しています。
Q. 導入後、どのような効果がありましたか?
導入後は、需要に応じた価格設定が可能となり、繁忙期・閑散期それぞれで販売状況の改善が見られるようになりました。
特に、閑散期や予約が伸び悩んでいた便では、適切な価格調整によって利用促進が図られ、空席の有効活用が進んでいます。
また、価格設定や変更にかかる作業が大幅に効率化され、担当者の経験や判断に依存していた運用から、システムを活用した安定的な運賃管理へと移行することができました。これにより、日常業務の負担軽減だけでなく、価格設定の妥当性を社内で説明しやすくなった点も大きな変化です。
さらに、お客様にとっても、早期予約や時間帯選択によってお得に利用できる機会が広がり、運賃に対する納得感の向上につながっていると感じています。
収益性とサービス品質の両立という観点からも、サービス導入の効果を実感しています。
Q. 導入にあたっての弊社対応について、印象やご感想があればお聞かせください。
導入検討の段階から、当社の運行形態や路線特性についてヒアリングしていただき、一方的な提案ではなく、実情に即した形で進めていただけた点が非常に印象的でした。
システムの仕組みや価格設定の考え方についても、専門的な内容を分かりやすくご説明いただき、社内調整や稟議の場面でも安心して説明することができました。
また、導入準備や初期設定の段階においても、細かな確認や相談に柔軟に対応いただき、不安を感じることなく運用を開始することができました。
導入後も、運用状況を踏まえた的確なアドバイスや迅速なフォローをいただいており、単なるシステム提供にとどまらない、伴走型のサポート体制で支えていただいていると感じています。
Q. 価格変動に対する不安や反応はありましたか?実際に導入してみていかがでしたか?
導入前は、価格が日々変動する仕組みに対していくつかの不安がありました。特に、現場や窓口での運用負荷が増えないか、価格変動について社内やお客様へ十分に説明できるのかといった点は大きな懸念でした。また、価格が変わることでお客様に不公平感や分かりにくさを与えてしまわないか、納得感を得ていただけるのかという点も慎重に検討していました。
実際に運用を開始すると、価格設定や調整がシステム上で自動化されたことで、想定していたほど運用負荷は増えず、むしろ日常業務は効率化されました。価格変動のルールが整理・可視化されたことで、現場での説明もしやすくなり、社内共有や上層部への報告もスムーズになりました。従来感覚的に行っていた価格調整を、客観的なデータに基づいて説明できるようになった点は、想定以上の効果でした。
お客様からは、当初は「以前と価格が違う」といった戸惑いの声も一部ありましたが、早期予約や時間帯選択によるメリットが徐々に理解されるにつれ、価格変動への納得感も高まっていると感じています。現在では、「早めに予約するとお得」「利用しやすい便を選べる」といった前向きな声も見られるようになりました。
結果として、導入前に抱いていた不安の多くは解消され、現在では安心して活用できる仕組みとして定着しつつあります。
Q. 今後、ダイナミックプライシングにどのような進化や展開を期待されていますか?
今後は、福岡線での運用実績を踏まえ、より精度の高い需要予測や価格設定を実現できる機能の充実を期待しています。路線ごとの特性や季節要因、イベントなどをより柔軟に反映できる仕組みへと進化していくことで、さらなる収益向上と運行効率の改善につながると考えています。
また、現在の運用で得られた知見を活かし、今後は他路線への展開も視野に入れていきたいと考えています。その際にも、引き続き運行実態に寄り添ったご提案とサポートを期待しています。
ダイナミックプライシングを単なる価格調整の仕組みとしてではなく、路線価値の向上や持続可能な運行体制の構築につながる施策として、今後も共に取り組んでいければと思います。
おわりに
今回は、伊予鉄バス株式会社で高速バス事業に関する管理業務を担当されている真田様に、導入前の課題や導入の決め手、導入後の変化についてお話を伺いました。
高速バス事業では、曜日や時間帯、季節によって需要が大きく変動します。
その中で、従来の固定運賃では収益最大化と空席の有効活用を同時に実現することが難しい場面も多くあります。
データに基づいた価格設計は、単なる運賃調整ではなく、収益最大化と業務効率化を両立するための重要な取り組みです。
特に需要変動の大きい高速バス事業においては、価格運用の精度が企業競争力を大きく左右します。
ダイナミックプラスでは、AIを活用した価格設計支援と継続的な分析サポートを通じて、バス事業者様の収益改善と業務標準化を支援しています。
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